>>14   おれも井戸水をめぐって、何か刃傷沙汰でもあったのかと思った。      
 話変わって、まじないネタを。    
 おれの地元に、失せ物(うせもの)を見つけてくれるというお地蔵がある。家庭でなくし物をしたら、  
 墓場の近くにあるお地蔵さんに頼むわけだ。  
 そこで願掛けすると、家へ帰ってすぐか、あるいは数日のうちに、なくした物を発見できるそうな。    
 やり方はこう。  
 まずお地蔵さんの胴体に荒縄を巻きつける。ビニールの紐でも代用可。  
 お賽銭(数円からほんの100円程度)と米や飴玉などを供える。  
 で、お地蔵さんに手を合わせ、「どうか〜〜を見つけてください」と拝むだけ。  
 ただし、その願掛けの最中を他人に見つかってはいけない。まるで丑の刻参りだ。    
 おれも二度ほど、野球のグラブをなくしてしまい、願掛けしたことがある。  
 すると、いずれも明くる日に見つかった。単なる偶然の産物だろうけど、ちょっと鳥肌が立った記憶がある。    
 ちなみに、失せ物をお地蔵さんの力で見つけ出してくれた場合、後日お礼参りに訪れ、  
 お地蔵に巻きつけた荒縄を解いて礼を言う。  
 なぜか地蔵の前に供えていた賽銭がいくらか紛失しているのが常だそうだ。  
 これは後から来た人がくすねたに違いないが、そのわりには全額を盗んでいるわけではないのが解せない。    
 とはいえ、誤って焼却してしまった物が無事返ってくるはずもないが。    
 後年、おれはこの力を利用して、死んだ者の魂が帰ってくるよう願掛けしたらどうなるのだろうと思ったことがある。  
 やっぱり、やっちゃいけないよね?
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