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ニライカナイに近い神の島
沖縄の久高島と来れば、神秘の神事『イザイホー』が有名。
琉球伝説で知られる『ニライカナイ』とは、あの世、常世の国、どこかにあるはずの理想郷として
沖縄県や鹿児島県奄美群島の各地の人々に今もなお伝わる概念だ。
そして久高島こそ、もっともニライカナイに近い島だと信じられている。
イザイホーとは12年ごとに訪れる丑年の旧暦11月15日から4日間執り行われる行事。
島の女性たちが神女になれるかどうかが試される通過儀礼であり、選ばれた神女はその他の祭祀を一任させられるという。
イザイホーに参加できる女性は、『ナムチュ』と呼ばれ、細かく厳しい条件を必要とする。
そしてさまざまな通過儀礼を経て、晴れて祖母霊と呼ばれる霊力を授かるのだ。
史料に記録される限り600年以上の歴史を持ち、来訪神信仰の儀礼として日本の祭祀の原型を留めているとされ、
多くの学者の関心を集めて、1966年、1978年のイザイホーには、本土からも多くの民俗学者、取材陣が久高島に駆けつけた。
しかしながら現代では島の過疎化が進み、1990年はナムチュの条件を満たす女性の不在と、
儀式の段取りをもっともよく知る久高ノロウメーギ(神職名。久高ノロの補佐役)の逝去のために行われていない。
2002年もナムチュになる女性の不在などの問題により中止され、1978年を最後に現在に至るまで行われておらず、
その存続が危ぶまれている。
http://www.kudakajima.jp/ima/index.htm...
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