地震発生5時間後にメルトダウン始まった:東電
福島第1原子力発電所1号機で原子炉圧力容器の底に核燃料が溶け落ちる炉心溶融(メルトダウン)が、
地震発生から約5時間後から始まったとの推定結果を発表した。
16時間後の3月12日午前6時50分には大部分の燃料が溶け落ちたとみている。
原子炉の圧力や温度などのコンピューターのデータや記録紙、作業員の聞き取り調査などに基づいて推定した。
3月11日午後2時46分 --- 地震が発生して原子炉は自動停止
3月11日午後3時半頃 --- 津波が到達して電源が喪失
3月11日午後6時00頃 --- 燃料棒の露出が始まる
3月11日午後7時半頃 --- 燃料棒がすべて水から露出、燃料を包んでいる被覆管が溶け始めた
3月11日午後7時50頃 --- 一部の燃料が圧力容器の下部に落下
3月11日午後9時00頃 --- 燃料の融点のセ氏2800度に達した
3月12日午前6時50頃 --- 大部分の燃料が溶けて圧力容器の底に落下
現状では燃料は底で固まりとなり、一部は水につかっているが、頂部は水から露出しているという。
圧力容器の一部が壊れて水が漏れているが、大規模な損傷はないとみている。
東電は4号機の原子炉建屋が壊れた推定原因も公表した。
3号機の燃料溶融で発生した水素ガスを排気筒から外部に放出した際に、排気管から4号機側に
水素が逆流した可能性があるという。3、4号機の排気管は排気筒付近でつながっていた。
逆流した水素は排気管を通じて4号機の原子炉建屋内に入り、ダクトのつなぎ目や開口部から漏出して
建屋上部にたまり、爆発したとみられる。
これまで4号機は、使用済み核燃料プールの水位が下がり燃料が溶けて発生した水素による爆発とみていた。
(日本経済新聞より抜粋)
http://www.nikkei.com/news/headline/article/g=96958A...
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