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続・怖い島・いわくつきの村


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062 2014/02/23(日) 10:54:51 ID:u/lf4RtPJ2
     美女盗賊・鬼神のお松伝説 石ヶ戸(いしけど) 1

青森県十和田湖畔の子ノ口から奥入瀬(おいらせ)川を9km下ったところにあるのが石ヶ戸休憩所。
そこから眼下を見下ろしてみるとよい。川沿いには天然の岩屋が見えるはずだ。
岩板の厚さは約1m、長さ10mを超える溶結凝灰岩で、2本のカツラの老木がこの巨石を支えている。
これを石ヶ戸という。『ヶ戸』とは方言で『小屋』の意味であり、すなわち石小屋ということになる。
石ヶ戸には昔、『鬼神のお松』なる美女の盗賊が住んでいたとされ、付近を通りかかる旅人から金品を巻き上げていた伝説があるそうだ。

鬼神、または鬼人のお松といえば、嘉永6(1853)年に売り出された錦絵『三幅対』で、石川五右衛門、児来也(じらいや)と並び、
『日本3大盗賊』の1人として描かれるほど知名度が高く、歌舞伎『新板越白浪』では毒婦として登場した別名『女児来也』のこと。
美女盗賊とは、今までなかったタイプの伝説で、これは大いに興味がそそられよう。
とはいえ島か村ネタに該当しないのでスレチになってしまうのだが、あまりにもったいないのでやっぱり載せておく。我儘許せい。
実は青森や秋田の各地にはいくつものお松伝説が転がっており、内容が微妙に異なったり、オチも違うケースがある。
とりあえず一般的なお松伝説とはこんなお話。

江戸深川ではちょっとは名の知れた美貌の遊女・お松がいた。ある日、仙台藩士の立目丈五郎に見初められ、仙台へ越して丈五郎の妻となる。
娘も生まれ、お松にとって幸せの絶頂であったが、遊女の身の上が不幸が多いように、それも長続きはしない。
丈五郎が御前試合のもつれから剣道指南役の早川文左衛門に殺されてしまうのだ。
愛する夫を殺されたお松の悲しみ、悔しさはいかばかりか。仇討ちを誓い、夫の仲間である稲毛甚斎に助太刀を頼むべく京都を訪ねた。
ところが非道な稲毛。「……助太刀してやらんでもない。その代わり、一晩おれの相手をせい」と、舌なめずりしながらお松の身体を求めてきた。
お松はとっさに懐刀を抜いて抵抗した。「お呼びでないんだよ、このエロ親父!」もみ合っているうちに、懐刀が稲毛の胸にグサリ。
この殺害がきっかけで、お松の性格が毒婦のそれへと一変する。

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