意味がわかると怖い話３

その男は骨董品屋でその古時計に魅入られた。
しかし、店主は「その古時計は売り物ではない」というのだ。
どうしても欲しかった男はどんどん値段釣りあげていって、とても払えそうにない金額まで上げてしまった。
店主はしぶしぶ納得し、男にその古時計を売った。
男は古時計を受け取り、金は後で払いに来るといった。
男が中々払いに来ないので、店主は店じまいをした後、男の家に行き、金の支払いをせまった。
しかし、男は値段を下げるように交渉してきたのだ。
店主は「あの値段だから売ったのだ」と言ったが、男はあきらめず明け方まで交渉してきたのだ。
いい加減疲れた店主は「払えないなら返してもらおう。」と言った。
男はどうしても返したくなかった。
そして、店主を殺した。
後始末がよかったので、男が逮捕されることはなかった。

そして、ある明け方、深夜一二時を知らせる鐘が鳴った。
鐘は鳴ったものの、時計が差している時間は一二時ではなく、正確な時間だ。
そして男は気付いた。
今、店主を殺したのと同じ日、そして同じ時刻だということに。

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