あらすじ
主人公・鈴木英雄は、元漫画家のさえない35歳。デビュー作は連載開始後半年で早々に打ち
切られ、借金も背負い、アシスタントをしながら再デビューを目指しネームを描いては持ち
込む日々が3年を経たが、依然として出版社には相手にされない悶々とした日常を過ごして
いる。職場の人間関係も上手く行かず、さらに夜になれば何者かが忍び寄る妄想に囚われ
、朝方まで眠れぬ生活が続いていた。そんな無為な日常の中の救いは、恋人である黒川徹子
の存在。だがその彼女もすでに売れっ子漫画家になった元カレを何かと引き合いに出し、
さらには酔うたびに英雄の不甲斐なさをなじる始末。
その一方、社会では2009年のゴールデンウィークシーズンを前にして、不穏な兆候を示す
出来事が相次いで起こっていた。英雄も深夜、練馬区石神井公園付近の雑木林でタクシー
に轢かれて両腕と右足が潰れ首が真後ろに折れても、タクシー運転手に噛み付き、奇声を
発しながら立ち去る女性を目撃する[2]。全国的に多発する噛み付き事件、町に増えてゆ
く警官の数、厚労相の入院と入院先での銃撃戦…だが、日々の生活で手一杯の英雄らに
そんな報道を気に留める余裕などあるはずもなかった。
そしてある日、そんな日常は思いもよらない形で崩壊を始める。英雄の眼前に繰り広げら
れるのは、周囲の人々がゾンビのような異形となって襲いかかり、彼らに噛み付かれた者
は新たな感染者となり次々と増えて行く、まるで悪夢のような光景であった。恋人や仕事
仲間も犠牲となり、日本中が次第にパニックへ覆われる中、英雄は果たして。
長々とありますが、
バイオハザード的な状況に一般人が遭遇したら?みたいな事です。
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